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ちょっとヨクナレ ~読書と日記~

自然科学、歴史、ノンフィクション等の読書記録

どうして彗星は、人を魅了するのだろう。「彗星探検」  

彗星探検
縣 秀彦



今年の5月4日、流星をみた。「火球掲示板」http://bbs7.sekkaku.net/bbs/jnbbs.html
といっても普通の流れ星とは違い、かなり青白く輝いていた。同じものを見た方も多く、
流れ星というより火球といた方が適切なのだろう。

ただ、星や星空には興味があるものの、きちんと観測したり写真を撮ったり、まではできていない。
様々な方の素敵な写真を見乍ら、夜空に思いを馳せるだけで今のところは満足である。

それでもやはり、人生で一度は見てみたい天空のショーは二つ。オーロラと彗星だ。
オーロラはお金の時間さえあれば何とかなりそうだが(その二つともないので現実的には不可能だが)、
どうにもならないのが彗星だ。

だから2013年、大彗星になるかもといわれたアイソン彗星には大いに期待したのだが、
太陽に接近した際に消滅してしまい、がっかりしたものである。

そのアイソン彗星到来にあわせ、多数の彗星本が刊行されたが、本書もその一つ。
684年のハレー彗星から始まり、到来しつつあるアイソン彗星まで、
様々な彗星を古記録や写真で紹介するもの。
全ページカラーであり、見応え十分である。
個々の彗星に関する紹介はさほど詳しくなく、いつ誰によって発見され、
どのような経過を辿ったか、そして特筆すべきエピソードを添える程度。
読み物と言うより、ぱらぱらと眺めて楽しむ一冊である。

ただ冒頭に、彗星に関する基礎知識がまとめられており、これが有用。
例えば彗星に付けられる彗星符号について

先頭のC/は非周期彗星、P/は周期彗星であること、
次に発見された年号、
そして発見された時期を示すアルファベット(1と間違いやすいIと2と間違いやすいZを除いた24個で、
各月を前半・後半にわけ、1年を24分割して示す)、
そして、その時期に発見された彗星のうち何番目かを示す数字、
そして発見者(発見順に3名まで)である。

これを知っていると、
百武彗星がC/1996 B2 Hyakutake であることから、
非周期彗星で1996年1月後半に2番目に見つかった彗星であり、発見者は百武氏のみ、と理解できるわけだ。

他にも、青白いイオンテイルとダストテイルの2つの尾があること、
彗星の軌道を決定する6要素など、
基本的乍ら、簡易な一般書には触れられにくい内容も紹介されており、
彗星を楽しむに良い。

何より、「天のお告げ」であった時代の絵図から、
ISSから見た彗星の写真までを通観することによって、
彗星を見る人類史を実感することが可能だ。

周期彗星の代表格であるハレー彗星は、前回が1986年、次は2061年。
だから期待するのは、新たな非周期彗星の発見である。

その際には、本書を再読し、
来たるべき天体ショーを堪能したいものである。
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