ちょっとヨクナレ ~読書と日記~

自然科学、歴史、ノンフィクション等の読書記録

生物好きの子供に届くことを願う。「理系アナ桝太一の 生物部な毎日 (岩波ジュニア新書)」  

理系アナ桝太一の 生物部な毎日 (岩波ジュニア新書)
桝 太一



「ザ!鉄腕!DASH!!」のダッシュ海岸のコーナーで、稀に出現する生物屋レアキャラクター。
その時の顔は、いつもの番組とは異なるワクワクに溢れていて、
見ているこちらも楽しくなる。

一般にテレビの出ている人の趣味と言うとスポーツや芸術が多いが
やっと共感できる生物屋が現れて、嬉しい限りである。
(まあ、トラブルメーカーのような生物屋は、そもそもテレビに露出しないだろうが。)

さて、その桝氏が、どのような生物屋人生を歩んできたか、
そしてなぜアナウンサーになったのかを辿るのが、本書。

枡氏の、子供時代の生き物との出会い、
高校での生物部活動、大学でのアサリ研究。
一般人なら「マニアック」ですますのだろうが、
生物屋からすると、羨ましい人生がここにある。
そして今の枡氏の成功が、生物屋として培ってきた「ひたむきさ」の延長にあることが、わかる。

さて、親や周囲にモデルとなるような生物好きがいなくても、
やはり自然発生的に、生物好きの子どもがいる。

そうした子どもたちは、成長するにつれて、
「そんな暇があったら勉強しろ」「そんな趣味は何の役にも立たない」と言われがちだ。
そして残念ながら、スポーツや音楽のように日常的に目にする成功のロールモデルもなく、
「こんな趣味を続けていいのだろうか」と、孤独に陥ることも多いと思う。

もちろん、枡氏の人生における重要なポイントの一つである、
麻生学園生物部のような「場」は、なかなか普通の人には無い。
だが、歩み続ければ、いつかはそれなりの場所に辿りつくものだ。

本書は、枡氏という人気者の本ながら、
「岩波ジュニア新書」という若い世代向けのシリーズとして刊行されている。
おそらく枡氏と出版社との間で、単純に「話題になって売れる本」を目指すのではなく、
やはり若い世代に向けたメッセージを伝える本としたいという願いがあったのではないかと思う。

人気アナウンサーという肩書を重視せず、
本書がより多くの若者―特に、孤独な若者に読まれることを、願う。

【目次】
1 生き物との出会い
2 チョウ男の日々
3 有栖川班の挑戦、そして理系へ
4 アナゴ大学生
5 アサリ漬けの修士課程
6 「理系アナ」の試行錯誤と現在地
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category: エッセイ

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