ちょっとヨクナレ ~読書と日記~

自然科学、歴史、ノンフィクション等の読書記録

自分で考えることの楽しさ。「三日月とクロワッサン」  

三日月とクロワッサン
須藤 靖



私事乍ら、久しぶりに異動になった。
事務屋なので、効率化・簡略化を徹底して残業しない主義を徹底してきたのだが、
今度の職場は物理的な量が甚だしく、どうも危険な香りがする。
この春で異動、新規採用となった方の中にも、僕のように青ざめている方も多いのではないだろうか。
ただ、自分自身にも言い聞かせているのだが、自分の人生、家族の人生を豊かにできるのは自分だけである。
やりたい事が仕事という方はともかくとして、生きる手段として仕事をしている方。
「仕事のための人生」を過ごさないよう、常に注意しましょう。

また、そもそもどういう人生を送るべきなのか。それを常に意識しておきたい。
最近僕もよく振り返って読んでいるのだが、下記の本をお勧めする。特に若い人、読んでおいて損は無い。
というか、読んでいないと人生で損をする。
7つの習慣-成功には原則があった!
TQ―心の安らぎを発見する時間管理の探究
小さいことにくよくよするな!―しょせん、すべては小さなこと
人生の100のリスト 」(レビューはこちら)
また、例えば 楽しいことを仕事にするドキュメンタリーブログ、「jMatsuzaki」をお勧めしたい。(熱いぜ!!)


さて、ここからが本書の紹介。

有名なミステリ作家である森博嗣氏は、いくつかエッセイも刊行している。
工学部ならではのテーマもあるが、何より、
日常のそこかしこに疑問を抱き、自分なりの仮説を立て、検証し、
そこから何かしら―人生の意味であったり、教訓であったり、普遍性であったり―を見いだしている。
その切り口と分析に、うむむと唸らされることも多い。

さて、本書の著者は東大の物理学の教授である。
森氏と同様に、日常のかけらに対して切り込んでいくのだが、
そのテーマの選択・展開・考察の明瞭さが、心地よい。

「サクサクとパリパリ」は、どう違うのか。
「幸せ」を数式化してみれば。
クロワッサンや三日月の「正しい向き」。
世界における「指を追って数える方法」の違いと、そこに秘められた謎。

などなど、テーマだけでも面白いが、
その文章・考察も機智とウイットに富んでいて、いやはや味わい深い。
本書は「人生一般ニ相対論」の続編であり、僕もまだ前著は未読なのだが、十分楽しめる。

それにしても、森氏といい本書の著者といい、
理系の学者というのは、何にでも突っ込んで考えないと気が済まないのか(悪い意味ではなく、素敵である)。
柳沢教授(by「天才 柳沢教授の生活」)がいっぱいいるようである。

【目次】
展開編
 サクサクでパリパリ
 幸せ相対論
 大学教師をめぐる3つの誤解
 ローの精神
 三日月とクロワッサン
 指折り数えて
 サイコロを振れ、受験生
 宇高連絡船のUDON
 裸の学者
 無科学哲学のススメ
考察編
 出版業界の苦悩
 夜空ノムコウに思いをはせる
 4月になれば駒場は
 ポスドク問題:大学の論理、企業の論理
 たかがナカグロ、されどナカグロ―科学技術か、科学・技術か

▼同著者による前著。


▼年末に嫁さんと協議のうえ、全巻古本で大人買いした。良い。
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category: エッセイ

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