ちょっとヨクナレ ~読書と日記~

自然科学、歴史、ノンフィクション等の読書記録

パラダイス・ロスト  

パラダイス・ロスト
柳 広司
【楽しめ度】★★★☆

パラダイス・ロストパラダイス・ロスト
(2012/03/24)
柳 広司

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 「ジョーカー・ゲーム」、「ダブル・ジョーカー」に続くシリーズ第三作。

 第二次世界大戦前後の日本におけるスパイ組織「D機関」が中心とした短編集である。

 本巻では、D機関の組織員の話だけでなく、D機関の中心人物である結城少佐の正体を探ろうとするイギリスのスパイの話、またドイツの暗号機「エニグマ」が絡む、前・後編の作品もある。

 よって収録作品は5編あるが、実質は4作。
 ・誤算
 ・失楽園
 ・追跡
 ・暗号名ケルベロス(前・後編)
 
 どの話もじっくり楽しめる、良質のエスピオナージュである。

 なお、「暗号名ケルベロス」では、ドイツの暗号機「エニグマ」、イギリス情報部がドイツ暗号を解読するため、わざとある行為を行なう作戦「庭仕事(ガーデニング)」、また同情報部が暗号解読員スカウトのために、クロスワードパズルを新聞に掲載したというエピソードが取り上げられる。

 たまたま同時に、「暗号解読」(サイモン・シン)を入手しており、本作の後にこれを読んだ。
 すると、エニグマの理論、メカニズム、解読の歴史があり、非常に参考になっただけでなく、
 「庭仕事(ガーデニング)」と「クロスワード」のエピソードが(細部は異なるが)現実にあったことである、ということを知ることができた。
 これをふまえて本作を読み直すと、うまく虚構化したな、と感じることしきりであった。
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category: 冒険小説

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