ちょっとヨクナレ ~読書と日記~

自然科学、歴史、ノンフィクション等の読書記録

なぜヤギは、車好きなのか? 鳥取環境大学のヤギの動物行動学   

なぜヤギは、車好きなのか? 鳥取環境大学のヤギの動物行動学
小林 朋道



 「先生、シマリスがヘビの頭をかじっています! 「鳥取環境大学」の森の人間動物行動学」(レビューはこちら)などでお馴染みの著者によるもの。
 面白いので少しずつ買い集めている。

 ただ本書は、様々な生物が取り上げられる上記シリーズとは異なり、鳥取環境大学で著者及び学生が飼い始めたヤギに焦点をあてたもの。

 なぜ、大学でヤギを買おうなんて話になったかに始まり、最初のヤギ・ヤギコとの出会い、そして次第に増えるたのヤギの話に広がっていく。
 各章は著者の他書と同様、動物行動学としての考察・発見が綴られているが、やはり著者の愛着の深さが違う。
 愛情にあふれた本である。
 どこかで読んだ感があるなあと思っていたら、往年の畑正憲(ムツゴロウ氏)の、ヒグマとの生活を綴った「どんべえ物語―ヒグマと二人のイノシシ (角川文庫 緑 319-4)」だ。

 ムツゴロウ氏の方が生活への密着度が高いが、 野生動物を身近に飼いながら、愛する一方で、その行動の意味を冷静に見ていく視線には、同じものを感じた。

 そして本書でも、「さよならどんべえ (角川文庫 緑 319-11)」同様、ヤギコとの別れを迎える。
 この章は、動物行動学者しか書き得ない、動物文学の傑作と感じた。

(ところで、「どんべえ物語―ヒグマと二人のイノシシ (角川文庫 緑 319-4)」と「さよならどんべえ (角川文庫 緑 319-11)」が、Amazonでは新刊が表示されなかった。
 文春文庫のムツゴロウシリーズも新刊で表示されない。
 角川書店のホームページで検索しても出てこない。全部が絶版なのか?
 もしそうだとしたら、日本の書籍から、また一つ夢が消えた。)

【目次】
第1話 大学に誕生したヤギ部と初代ヤギ「ヤギコ」のこと
第2話 なぜクルミとミルクの母娘ヤギは、駐車場の教員の車を一つ一つチェックするのか?
第3話 ヤギは他のヤギの行動を見て学習することはできるのか?
第4話 大学案内の表紙を飾ったヤギ
第5話 角突きをめぐるさまざまなドラマ
第6話 大雪の中のヤギたち
第7話 ヤギは発泡スチロールでつくったヤギモデルに頭突きする!?
第8話 ヤギコが思っていること
第9話 ヤギコの死

レビューはこちら






さよなら どんべえ

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