ちょっとヨクナレ ~読書と日記~

自然科学、歴史、ノンフィクション等の読書記録

国分寺を歩く (日本六十余州 全国分寺を完全収録)  

国分寺を歩く (日本六十余州 全国分寺を完全収録)
かみゆ歴史編集部



国分寺とは、741年(天平13)2月に聖武天皇が69ヶ国(3つの島分寺を含む)の国ごとに建立させたもの。
僧寺は正式には「金光明四天王護国之寺(こんこうみょうしてんのうごこくのてら)」といい、金光明経に由来。
尼寺は「法華滅罪之寺(ほっけめつざいのてら」といい、法華経に由来するという。
このように国ごとに寺を建立する先例は唐にあるが、尼寺は日本独自のようだ。

さて、香川県では、まさにかつて国分寺があった地域が、「国分寺町」である。
(かつては独立した自治体だったが、現在は高松市に合併している。)
があり、場所が、だ。

だが全国では、このように存在感を保ち続けているものばかりではない。
寺として存続しているものは良い方で、礎石しか残っていない地もある。

それを全て取材し、全国69か所の国分寺(もしくは、その跡地とされる場所)を網羅したのが、本書である。
こうして横断的に見ていくと、1000年以上も前に、
これほどの大規模な官営組織を作った当時の政権のエネルギーに圧倒される。

国分寺は聖武天皇の命令以降、9世紀初頭までには各地の「好処」にほぼ全て建立された。

本書でも語られているが、中央政権の命令によって、これほどの大寺院-しかも七重塔まである-が建立されたものを、
当時の人々はどんな思いで見ていたのだろうか。


全国の国分寺や国分尼寺(跡)を見て歩くことは、ほぼ不可能だ。
それどころか、そんな事を考えたことも無かった。

だが本書は、僕らの代わりにその旅を実現し、手の中に拡げて見せてくれる。
マイナーな分野だからこそ、たぶん後にも先にもこの一冊しか刊行されないだろう。
資料価値が高い一冊である。

(ところで、著者の「かみゆ歴史編集部」を、僕も妻も「かゆみ」と誤読した。ごめんなさい。)

【目次】
序章 国分寺の基礎知識
第1章 畿内の国分寺
第2章 東海道の国分寺
第3章 東山道の国分寺
第4章 北陸道の国分寺
第5章 山陰道の国分寺
第6章 山陽道の国分寺
第7章 南海道の国分寺
第8章 西海道の国分寺
第9章 国分寺の歴史
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category: 歴史

thread: 読んだ本の紹介 - janre: 本・雑誌

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コメント

コメントありがとうございます!
僕の読書記録が参考になって何よりです。
まだまだ興味深い本がたくさん埋もれていると思いますので、
これからもお付き合いよろしくお願いいたします<(_ _)>。

さて、
蛍の季節になりましたね!
星と蛍の写真、楽しませていただいています。
ところで、「明治日本の面影」、僕も持ってます(^^)/!

BIRD READER #- | URL
2015/06/15 19:23 | edit

バードリーダーさんの記事は中立でありながら興味をそそるツボを押さえてあるので毎回面白く読ませてもらっています。バードリーダーさんの紹介で買った本も少しずつ増えています。先日の盛口満の本も買いそろえ今おもしろく読んでいます。どうも興味の方向が一致していることもあるのでしょう。ありがとうございます。
これからもよい本をたくさん紹介して下さい。

nitta245 #- | URL
2015/06/14 09:19 | edit

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