ちょっとヨクナレ ~読書と日記~

自然科学、歴史、ノンフィクション等の読書記録

幻獣ムベンベを追え (集英社文庫)   

幻獣ムベンベを追え (集英社文庫)
高野 秀行



子供の頃、水曜スペシャルの川口浩探検隊シリーズを見るのが好きだった。
ちょっと見てみたところ、Wikipediaの水曜スペシャルのページに、
探検隊の全番組が掲載されているではないか。すげえ。

見たところ、モケーレ・ムベンベは無かった。
本書の早稲田大学探検部がテレ湖に行ったのが1988年。
川口浩探検隊が活躍していた頃は、モケーレ・ムベンベに関する情報は日本にはさほど無かったのか、
それとも番組予算の都合で辞めたのか。

さて、モケーレ・ムベンベとは、アフリカのコンゴ、テレ湖周辺に棲むと言われているUMAである。
恐竜の生き残りとか、未知のゾウ・サイ等とか、見間違いとか色々言われているが、
1980年頃は、ネッシーと並んで「何かいるかも」という期待が極めて高かったUMAである。
雑誌「ムー」でもよく取り上げていたような気がする。

ただ、時代は1980年代後半。コンゴはおろか、アフリカに関する情報する乏しい時代だが、
その中にあって、自らモケーレ・ムベンベを見つけるべく現地へ行ったのが、
早稲田大学探検部である。

本書はその計画勃発から帰国・その後までを、
リーダーであった高野秀行氏が綴ったもの。

彼らの目的であったモケーレ・ムベンベ探索については、もちろん現時点の状況から、
「見つからなかった」ということは明らかだ。
だから、発見するかどうかというワクワクは、正直無い。

だが、まだ二十歳前後の学生が、アフリカ奥地へ行き、
1月以上「探検活動」を行うという、フロンティアならではのドラマが、ある。

現地の研究者との調整。村人との軋轢。片言での交渉。
機材の故障。病。食糧不足…。

川口浩探検隊は「ドラマ」であったが、
早稲田大学探検部のCDP(コンゴ・ドラゴン・プロジェクト)は、地を這うリアルな話だ。

また、文庫の後書きには、彼らの「その後」が記されている。
やみくもな若い時代の冒険と、以後の人生の対比。
様々な「その後」があるが、やはり「やってみた人」しか持ちえない、人生の楽しみが窺える。

「やってみたい事」は、やっておいた方が良い。

巻末には、参加者の当時のポートレイトが掲載されている。
彼らの楽しそうな姿を、ぜひ見ていただきたい。


【目次】
第1章 コンゴ到着
第2章 テレ湖へ
第3章 ムベンベを追え
第4章 食糧危機
第5章 ラスト・チャレンジ
第6章 帰還
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