ちょっとヨクナレ ~読書と日記~

自然科学、歴史、ノンフィクション等の読書記録

系統樹をさかのぼって見えてくる進化の歴史 (BERET SCIENCE)   

系統樹をさかのぼって見えてくる進化の歴史 (BERET SCIENCE)
長谷川政美



進化という概念を視覚化したのが、系統樹であるとすれば、近年、その系統樹は大きく揺れ動いている。
木村資生氏の遺伝子中立説、キャリー・マリスのPCR法。主にこの二つが、いわゆる分子時計による進化上の分岐年代を推定することが可能となった。

その結果、これまでの形態・生態上の分類(系統樹)に対し、(異論はあるものの)一定の客観性を担保している分子時計を元に、全く新しい分類(系統樹)が見いだされつつある。

例えば鳥類でいえば、90年代にシブレーらが分子生物学的な分類を示し、
日本鳥学会でも、2012年に刊行した日本鳥類目録改訂第7版で、その採用する分類体系を変えた。

本書はそこから一歩進み、最新の分子生物学に基づく分類(系統)の知見について、
各分類群の系統樹のみならず、それらを円形に配した「系統樹マンダラ」という概念によって図示している。

そして、ヒトと猿、恐竜と真獣類、両生類とヒト、ナメクジウオとヒト…と分岐をどんどん遡り、
ヒト-というより、むしろ生命の起源にまで辿っていく。

本書に記載されている知見は、各生物に関する最新の本で取り上げられているものも多く、
特に新しい発見が満載というものではない。

ただし、現在存在する種、過去に生きていた種が、
全て累々と続く命の連鎖の一部であることを、
多くの写真と系統樹マンダラによって実感させてくれる。
しみじみと楽しめる一冊であった。

【目次】
15億年の旅のはじまり
ヒトに一番近い親戚
ニホンザルとヒトの共通祖先
マーモセットとヒトの共通祖先
メガネザルとヒトの共通祖先
ネズミとヒトの共通祖先
クジラの祖先
イヌとヒトの共通祖先
ナマケモノとゾウとヒトの共通祖先
恐竜の絶滅と真獣類の進化
卵を産んでいた僕たちの祖先
恐竜から進化した鳥類
鳥類の系統進化
カエルとヒトの共通祖先
ナメクジウオとヒトの共通祖先
ウミムシとヒトの共通祖先
クラゲとヒトの共通祖先
キノコとヒトの共通祖先
シャクナゲとヒトの共通祖先
旅の終わり
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category: 進化論

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