ちょっとヨクナレ ~読書と日記~

自然科学、歴史、ノンフィクション等の読書記録

世にも奇妙な人体実験の歴史  

世にも奇妙な人体実験の歴史
トレヴァー・ノートン



自分の体で実験したい―命がけの科学者列伝」(レビューはこちら)の類書である。「自分の体で」は医学テーマが多かったが、こちらは深海や超高度への挑戦などの技術開発も含む、より広範なテーマを取り扱う。
また、「自分以外」で実験した事実も取り上げられていることが、異なる。

自分の体で実験したい―命がけの科学者列伝」のレビュー(こちら)でも書いているが、自分が同時代に体験した知識や技術の発展は、とてもわかりやすい。

しかし、すでに存在しているものについて、僕らはそれがどんな苦労によって得られたものか、
何も知らない。

もちろん知識や技術の恩恵を受けるにあたり、その開発者の試行錯誤を知る義務はない。

しかし、試行錯誤の苦しみを知らないことために、
近代以降、人間は大した苦労もなく様々な知識や技術も獲得してきたと誤解していないだろうか。

その誤解の延長に、今の課題も容易に技術開発できるはずだ、という無責任な考えがある。

知識や技術の発展について、無責任な期待や、不必要な過信を抱かないためにも、
人間がいかに苦労して知識や技術を得てきたかという事実は、もっと知られる必要がある。

【目次】
淋病と梅毒の両方にかかってしまった医師―性病
実験だけのつもりが中毒者に―麻酔
インチキ薬から夢の新薬まで―薬
メインディッシュは野獣の死骸―食物
サナダムシを飲まされた死刑囚―寄生虫
伝染病患者の黒ゲロを飲んでみたら―病原菌
炭疽菌をばら撒いた研究者―未知の病気
人生は短く、放射能は長い―電磁波とX線
偏食は命取り―ビタミン
ヒルの吸血量は戦争で流れた血よりも多い―血液
自分の心臓にカテーテルを通した医師―心臓
爆発に身をさらし続けた博士―爆弾と疥癬
ナチスドイツと闘った科学者たち―毒ガスと潜水艦
プランクトンで命をつないだ漂流者―漂流
ジョーズに魅せられた男たち―サメ
超高圧へ挑戦し続けた潜水夫―深海
鳥よりも高く、速く飛べ―成層圏と超音速
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category: 技術

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