ちょっとヨクナレ ~読書と日記~

自然科学、歴史、ノンフィクション等の読書記録

世界の美しい飛んでいる鳥  

世界の美しい飛んでいる鳥
澤井聖一



正直、この大きさ(26.2 x 20.8 x 3.4 cm)で、フルカラーという贅沢な作りにするのであれば、
もっと良い写真や、種の選択があったのではないだろうか。

調べてみると、出版社元の(株)エクスナレッジは、月刊誌『建築知識』など、建築分野をメインとした出版社。
「世界の夢の本屋さん」などで最近ヒットを飛ばしており、その勢いで分野外に手を出したものと思われる。

そのため、野鳥屋からすれば、首をかしげるような写真集となってしまった。

例えば、「美しい飛んでいる鳥」と謳っているが、
翼が綺麗に開いていなかったり、ブレているものがある。

ブレが悪いのではない。それが動きを表現するテクニックなら良い。
だが、たぶん記録写真や報道写真(雑誌記事など)など、
元々が、美しさよりも「伝えること」を主眼とした写真なのではあるまいか。

静止した写真も、どうして翼を開ききった瞬間でないのかとか、どうしてこのアングル?と感じるものが多い。

何となくだが、既存の写真ストックから翼を広げているものを選んで、
野鳥部分だけトリミングしたような感じがする。
個々のページの写真が、写真として完結していないのだ。

また、種の選択も不思議。
人によってどの野鳥が美しいかはそれぞれだが、
それにしても、何でこの鳥?というのが含まれている。
また何より、同種が何回も登場するのが解せない。
例えばヨーロッパシジュウカラ。
とりあえず「野鳥好きの僕はどの種も美しいと思います」と言い訳した上ですが、
シジュウカラは洋の東西を問わず普通種であり、
普通種の美しさを紹介する意味があるとしても、
複数回登場させる必要はないだろう。
その分、約1万種の鳥類からもう一種エントリーさせられる。

大判でカラー。購入したら、本棚の片隅に鎮座するような本。
こうした本は、何度も見返したくなるような写真集であるべきと思う。

しかし本書は、
野鳥をほとんど知らない一般の方に、野鳥の美しさを伝えるような本ではなく、
野鳥好きが、写真の美しさを堪能するような本でもない。

どっちつかずの写真集と言わざるをえず、あまりお勧めしない。
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