ちょっとヨクナレ ~読書と日記~

自然科学、歴史、ノンフィクション等の読書記録

第2図書係補佐  

第2図書係補佐
又吉 直樹



僕は堀辰雄を読んだことで、人生が変わった。
堀の「風立ちぬ・美しい村」を読んで抱いた驚きと疑問。
それに自分なりに回答を出すために、10代後半から20代前半までを使った。
自宅の書棚の奥底に、堀辰雄だけを集めた一角があるが、
何だか、自分の一部がそこに眠っているようだ。

もちろん他の作家も読んだし、推理小説や冒険小説も読んだ。
だが堀辰雄に代わるほどの衝撃は得られなかった。それは他の作品が劣っているという意味ではなく、
僕の中の何かに最も合うのが堀辰雄だったというだけだ。

文学にしろ何にしろ、フィクションを好む人間には、「誰々が好き」というのがある。
その理由なんて誰にも分からない。本人にもたぶん分からない。
ただ、ある作家が好きと自覚することは、自分の中に、その作家に近しい「何か」が有ると気づくことだと思う。

フィクションを読むのは、自分の心を彷徨うようにもの。
ノンフィクションを読むのは、自分の外の世界を彷徨うようなものではないだろうか。

「第2図書係補佐」は、又吉氏が読んできた小説について、
そのエッセンスからエッセイを展開し、最後に各小説を紹介するもの。
具体的な内容紹介はほとんどないが、たぶんそれは優しさだろう。
ネタバレを避けようと思えば、これくらいしか紹介しようがない。
それでも各小説が読みたくなるのは、又吉氏の正直さゆえかもしれない。

又吉氏は太宰系列なので、やや僕と系統が異なるのが残念だったが、
人によれば、かなり良いブックガイドになると思う。

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