ちょっとヨクナレ ~読書と日記~

自然科学、歴史、ノンフィクション等の読書記録

ゲッチョ先生のナメクジ探検記  

ゲッチョ先生のナメクジ探検記
盛口 満



久しぶりのナメクジ本である。苦手な方ごめんなさい。
でも過去のナメクジ本もかなり検索されてました。みんな気になるようである。

「ナメクジの言い分」(レビューはこちら)


「ナメクジ―おもしろ生態とかしこい防ぎ方」(レビューはこちら)


著者は独自の視点で変わった生き物を追いかける(または普通の生き物を変わった視点で追いかける)盛口満氏。現在は沖縄在住なので、本書でも沖縄のナメクジがメインテーマになっている。
特に、イボイボナメクジに詳しい。
また、そもそも「ナメクジ」ってどんな生き物なんだろう、という根源的な質問にも答えてくれる。
たかがナメクジと思っているが、進化の観点からみるとかなり面白い形態と進化結果であることがわかる。

また、他書ではなかなか無いのが、ナメクジを生物として研究する際の難しさ。
あのナメクジの種分類を研究するには、解剖して生殖器をチェックしなければならないが、
ホルマリンで固定すると正確な比較ができない。
そのため、生体を研究者が手に入れる必要があるが、それはなかなか難しい。
ナメクジを研究する人は少ないだろうとは思っていたが、こうした制限があるということは初めて知った。

そのため実はナメクジの種分類の研究は進んでいないという。
しかし本書で示されるように、イボイボナメクジだけでも、沖縄の各島々で様々な個体が分布している。
生物地理学の観点からは、研究すべきテーマが山ほどあるような印象を受ける。

本書で盛口氏がフィールドワーカーとして研究者に協力しているように、
僕ら素人でも、外見(色・大きさ)、分布など、まだまだ関われる余地はありそうだ。

「生物」としてのナメクジに興味がある方は、ぜひ一読されたい。というか、必読であろう。
また、生物地理学、南西諸島の生物学としても面白い。

【目次】
1 ナメクジ娘の襲来
2 ナメクジ熱の発症
3 琉球列島ナメクジ探検
4 ナメクジの謎
5 ナメクジは貝である
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category: 軟体動物

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