ちょっとヨクナレ ~読書と日記~

自然科学、歴史、ノンフィクション等の読書記録

ハリウッド検視ファイル: トーマス野口の遺言  

ハリウッド検視ファイル: トーマス野口の遺言
山田 敏弘



就職するまでは推理小説を良く読んでいたので、その延長で日本の検視ノンフィクションも良く読んでいた(「法医学教室の」シリーズとか)。
またちょっと前までは、海外TVドラマのCSIシリーズも見ていた(ラスベガスは途中まで。マイアミは最後まで。ニューヨークは何だかいつも眠くなってしまうのでほとんど見てない。)
そうこうした結果か、アメリカでマリリン・モンローを検視したのがトーマス野口だ、という情報は何となく知っていたが、生粋の日本人だとは知らなかった。

トーマス野口氏-野口恒富氏は、福岡生まれ。
詳しい内容は本書のミソなので割愛するが、多大な努力と工夫、積極性をもってアメリカで検視官となり、ついには非白人としては初の検視局長(ロサンゼルス地区検視局長)になる。

本書はその歩み、活躍と批判、葛藤と努力が語られている。
ケース・スタディとしてマリリン・モンローやロバート・ケネディという有名人が取り上げられているが、こうした事件も、トーマス野口氏の生涯に欠かせないターニングポイントであったことがわかる。

アメリカで成功するにはこれほどの努力が必要なのかという恐ろしさもあるが、
一方で「検視」がこれほど組織化され、社会のシステムに組み込まれているアメリカの状況を羨ましくも感じる。
翻って日本では、ボランティア的運営が主。
その点については、岩瀬博太郎氏の「法医学者、死者と語る~解剖室で聴く 異状死体、最期の声~」(レビューはこちら)に詳しいが、
まだ改善されたという実感はない。
日本が外国並みに事件が多発しつつある現在、検視システムももっと充実すべきだろう。


【目次】
第1章 検視官・トーマス野口
第2章 マリリン・モンロー怪死の深層
第3章 サムライ、海を渡る
第4章 ケネディを撃ったのは誰だ?
第5章 殺人鬼の犠牲になったシャロン・テート
第6章 大スターを襲ったアルコールの恐怖
第7章 新たなる挑戦と日本への想い

○日本の現状に対する問題提起の一冊
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