ちょっとヨクナレ ~読書と日記~

自然科学、歴史、ノンフィクション等の読書記録

天皇の影法師 (朝日文庫)  

天皇の影法師
猪瀬直樹
【良かった度】★★☆☆
10月18日開始、19日読了

天皇の影法師 (朝日文庫)天皇の影法師 (朝日文庫)
(1999/12)
猪瀬 直樹

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 本書は、天皇にまつわる「元号」、「葬送」、「恩赦」という側面を取り上げたものであり、なかなか類書はないと思われます。
 「元号」は、「昭和」という元号を決める間際に発生した「光文」元号誤報事件の顛末、そして森鴎外の関わりを。「葬送」は、天皇の棺をかつぐ「八瀬童子」、八瀬村の歴史を明らかにします。
 「恩赦」は敗戦に反してクーデターを起こした人に対する「恩赦」です。
 「光文」元号誤報事件については、元号を選定する過程を丁寧に追うことで、「光文」という元号が実際に「大正」に続く元号として決定していたのか否か、という問題に結論を出します。

 元号誤報事件については類書がありそうな気もしますし、僕としては何より、「八瀬童子」という地味な存在に着目し、どのように八瀬村の「人々」が「八瀬童子」たりえるのか、その経緯を明らかにする章が、最も興味深いものでした。
 あまり天皇家と地域が直結することは無いと思うのですが、こういう繋がり方があるところに、やはり連綿たる歴史の流れを感じます。

 ノンフィクションを読む目的の一つは、やはり自分が知らない事柄を知ることにあると思います。その事柄が、自分が全く気がつきもしなかった存在・問題であれば、その驚きと楽しみはひとしおです。
その意味で、得がたい一冊でした。

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