ちょっとヨクナレ ~読書と日記~

自然科学、歴史、ノンフィクション等の読書記録

目で見る聖遺物と聖書―イエスと聖人ゆかりの品々に秘められた謎と奇蹟  

目で見る聖遺物と聖書―イエスと聖人ゆかりの品々に秘められた謎と奇蹟

目で見る聖遺物と聖書


1神教であるはずのキリスト教に、乱造(後世の聖人にはこういう言葉が似合う)される聖人。
また、そこはかとなく漂う偶像崇拝的な気配。
どうもキリスト教もややこしそうだな、と思っていたところ、本書を発見。
映画や小説などで、聖杯やトリノの聖骸布、ヒトラーが求めたロンギヌスの槍などは知っていたが、
聖人・聖女にまつわる聖遺物も多いとは知らなかった。

本書は別冊歴史読本シリーズであり、個々の聖人ごとに著者が異なり、
各聖人の伝説を素直に紹介しているのが多い。
また、予想に反して聖遺物の写真も無いものがあり、この本のために取材したというよりは、
企画先行で記事を依頼し、写真は編集時点で確保できるものだけを採用した感じである。
まあ「別冊歴史読本」なので、多くは求めまい。
ある程度まとめて見ることができるだけでも良しとしよう。

それにしても、
聖人の遺骸が多いこと。あと干からびた手だけとか、頭蓋骨とか、
「モノ」ではなく「死体」が聖遺物になるところ、肉体は単なるモノであるという意識を反映していて面白い。(仏教に仏舎利はあるとはいえ、個々の聖人の手や首を崇拝する習慣はないと思う。)

あと本書冒頭で、聖人「崇拝」ではなく聖人「崇敬」である、崇拝では偶像崇拝につながる、という整理をしていたが、こうして言葉で整理しなければならないところ、
キリスト教の人工的教義と土着宗教的要素との対立が見えるのではないだろうか。

なお、個々の聖人について客観的に整理された本としては、むしろ「名画でたどる聖人たち もう一つのキリスト教世界」をお勧めする(レビューはこちら)。

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category: 宗教

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