ちょっとヨクナレ ~読書と日記~

自然科学、歴史、ノンフィクション等の読書記録

私信:小山田いく先生へ。  

私信:小山田いく先生へ。

(今回は、完全に私的なものです。ご容赦ください。)

初めて先生の漫画を読んだのは、たぶん小学生高学年の頃、「星のローカス 」の単行本でした。
何気なくとった途中の巻で、前後の話は全く分かりませんでした。

ただ、その頃の僕にとって、マンガといえばギャグにしろSFにしろ、
現実とかけ離れた世界を描くもので、それが当然と思っていました。
ところが「星のローカス 」 は、普通の高校生が主人公。
話の主軸も彼の悩みで、こんな漫画があるのかという驚きと、
星や神話といった世界が溶け込む美しさに魅了されました。

すぐさま「すくらっぷ・ブック 」に遡るとともに、「ぶるうピーター」や「ウッド・ノート」を追いかけだしたのは、当然の流れでした。

優しさと、知性と、詩情に溢れ、時折り不思議な世界を垣間見せつつ、
決して品性を落とすことなく、下劣さとは一線を画した先生の作品。
「甘いお話」と思わせながらも、真っ正面から「悩み」に向き合う強さ。
僕は堀辰雄も大好きなのですが、同じ雰囲気を感じたものです。

いわゆる思春期というコンプレックスや不安に満ちた年代に、
先生の作品によって、「真面目に悩んでいい」という支えを得て、
悩みの先には「何か」があるという可能性を信じることができたのは、本当に幸せでした。

ところが、積極的に追いかけていたのは「フォーナが走る」まで。
それ以降、先生の単行本を購入することが途絶え、
数年前からは、大半の単行本を処分さえしていました。

先生の作品に魅力を感じなくなったわけでは、ありません。

僕が、忙しさと惰性を理由に、悩むことを避ける人間になり、
自分自身を「先生の作品を読むに値しない」と感じていためと思います。
単行本を処分する時、「成長した証だ」と自分に言い聞かせていたのは、
自分をごまかしていただけだと、分かっていました。

それでも、「ぶるうピーター」、「星のローカス 」 、「ウッド・ノート」は、やっぱり処分できませんでした。
たぶんこれらの作品は、僕の奥底に僅かに残っている(と思いたい)、「善き何か」の支えなのだと思います。
(まだ昔のように読める自信がありませんが、いつか、素直に楽しめるようになりたいと思っています。)

振り返ってみれば、とても多くの体験、知識、感動を与えていただき、
迷いを支えていただいたにも関わらず、一度も感謝をお伝えできていませんでした。
たぶん、ジャンルは変わりながらも、時折り先生の漫画が雑誌に掲載されているのを見て、
今日も、未来も、まだまだ新しい作品を世に出してくれると安心していたためと思います。

ところが本日、久しぶり見た先生のお名前は、想像もしていなかった悲しいニュースの中にありました。

あまりにも早すぎ、残念でなりません。

初めて先生の作品に感動してから、数十年。
届くかどうかは別として、感謝の気持ちをお伝えしておくべきでした。悔やみきれません。
本当にありがとうございました。









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それではさっそくBuonappetito!  

それではさっそくBuonappetito!
ヤマザキ マリ



著者ヤマザキ マリ氏、名前に聞き覚えがある方もいると思う。
テルマエ・ロマエ」の作者である。

17歳の時にイタリアに美術・油絵等のため留学し、後にイタリア人の方と結婚するなど、イタリアでの暮らしも長い。
そのリアルなイタリア生活のうち、
特に「食べもの」をテーマとしたエッセイ・コミックである。

随所に、取り上げた料理(こじゃれたイタリアンではなく、生活に密着した料理。
イタリアン以外も多数ある)のレシピもあり、
食べてみたい、作ってみたいという欲が沸き起こる一冊。

さて、この中に「ヌテッラ(nutella)」が取り上げられている。
ヌテッラ(nutella)とは、チョコレート&ヘーゼルナッツ味のペースト。
イタリアの朝食に良く使われるようだ。
それどころか、本書では
「イタリア男に欠かせない人生の二大信念 それはズバリ『ママ』と『ヌテッラ』なのだった…」とまで書かれている。

これは、食べてみたい。
善は急げである。探してみたところ、近所のKARDIで1個だけ発見。
nutella

さっそくトーストに塗って食べてみた。
チョコ味とのことだが、それほどチョコは濃くない感じ。
だがそれだけに、何枚でも食べられそうな味である。
コーヒー、ミルクにも合う。
我が家では大好評だが、これはデブまっしぐら。危険な食材である。
自己責任でご賞味いただきたい。

お近くに販売していない場合、Amazonでも販売中。


容量は、375gのほか、220g、750gもある。
それどころか、輸入品では1kg(35.3oz)もある。
チョコペースト1kgって何だ。恐るべしイタリア人。

なお、ヤマザキマリ氏には、他にイタリア人の夫の家族との生活について、「モーレツ!イタリア家族 (ワイドKC Kiss)」や「イタリア家族 風林火山 (ぶんか社コミックス)」などのコミックエッセイがある。
気軽に楽しめるので、お勧め。







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聖☆おにいさん  

聖☆おにいさん
中村 光




休暇を日本/東京/立川で過ごす、ブッダとイエス。
なぜか二人とも若くて、仲が良い。
まあそういう前提条件はすっ飛ばして、そのシチュエーションを楽しむ漫画。
映画にもなってしまった。

宗教を笑うのではなく、宗教を身近に感じながら笑う。
下品なネタがあるわけでもなく、誰かを見下して笑うのでもない。

とても気持ちの良い笑いが楽しめる、昨今稀な漫画である。
ある程度の宗教的知識、というか偉人伝的なエピソードを知っている方が、より楽しめるだろう。

僕は全巻購入することに決定した。

それにしても、ブッダとイエスが対等に仲良く過ごすというシチュエーションで漫画を描け、
それを出版でき、
それを楽しめる国とは、世界でも日本くらいではないのか。

貧困問題や原発問題など様々な問題があるが、
世界的に見れば、日本は驚くほど幸せで、たぶん精神的には世界一自由な国だろう。

その幸せを、噛みしめながら読んでいる。
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猫なんかよんでもこない。  

猫なんかよんでもこない。
杉作



ダ・ヴィンチか何かで本書を知り、気になっていたので購入。

著者はボクサー志望。しかしある日、同居する兄が2匹のネコを拾ってくる。

わずか150ページ余りの間に、著者の人生と2匹のネコの猫?生が、
二転三転し、現在につながっていく。

全編を通して、笑いではなく、
著者のもがき、あせり、そして猫が猫たらんとして一筋に生きる姿が描かれる。

なるほどよくある猫エッセイマンガとは、一味違うものだった。


僕も昔、猫を飼っていた。
黒猫と虎毛は、家から出かけたまま帰ってこなかった。
交通事故か、仲間とのケンカか。

また、今年初め、実家の猫-僕が実家にいた頃からいる奴、も死んだ。

ペットとの別れはつらいが、
ペットと出会い、共に生きる時間は、
やはり他の体験ではちょっと代えられない時間だな、と思う。
そういう時間を、しみじみと追体験できる一冊。


なお、連載された「クロ號」は、どうやら本書のクロをモデルにしたものらしい。
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銀河英雄伝説~英雄たちの肖像~  

銀河英雄伝説~英雄たちの肖像~
田中 芳樹・道原 かつみ



もう何年になるのか。
高校生の頃に、後輩が「いい本があるっスよ」と紹介してくれた。
その頃海外SFにハマっていて、
結局小説を読む機会は逸したまま現在に至っている。

しかし、ええと10年くらい前に、
DVD(当時はビデオ)で全部見た。いや、面白かったですよ。

銀河英雄伝説 DVD-BOX SET1銀河英雄伝説 DVD-BOX SET1
(2003/10/23)
堀川亮、富山敬 他

商品詳細を見る


※ものすごく長い。覚悟してレンタルされることをお勧めする。


その内容が、漫画化されたものがこれ。第1シリーズは次の表紙でしたね。

我が家のどこかにあるはずなのだが、見つからない…。

で、このシリーズ、ある程度のところで中断。
ああ漫画化の気力が潰えたな、と思っていたら、いつの間にか再開していた。
現在のシリーズは、4巻まで刊行。

画力がどうとか、原作のエピソードがどうとかご意見はあるようだが、
漫画は漫画、原作は原作で良いのではないか。

とりあえず、軽く楽しむのには最適である。
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